記事一覧

上品なサーモンピンクのロイヤルオーク。その中身はまさに超弩級だった!


AUDEMARS PIGUET(オーデマ ピゲ)
ロイヤル オーク ミニッツリピーター スーパーソヌリ
腕に着けた方が共鳴する画期的なリピーター機構
p28-29_main
SPEC INFORMATION
サーモンピンクのダイヤルは、日本だけの特別色。軽量なチタンのケースも、音響効果を高める。日本ブティック限定35本。ケースサイズ:42㎜ ケースの厚さ:14㎜ ケース素材:チタン ストラップ:チタン 巻き上げ:手巻き 搭載キャリバー:Cal.2959 防水性能:20m 振動数:毎時2万1600振動 パワーリザーブ:約72時間 ムーブメントのパーツ数:362個 石数:32石 ムーブメントの直径:30㎜ ムーブメントの厚さ:6㎜
価格:3355万円
問:オーデマ ピゲ ジャパン
TEL:03-6830-0000

美しく豊かな音が時を告げる革新的ミニッツリピーター
極めて複雑な構造をもつミニッツリピーターを自社で開発・製造できる時計ブランドは、数少ない。レディースギフトガイドそしてそのいずれも、同機構において共通の課題を抱える。腕時計サイズのケースで、いかにして豊かな音量を得るか、だ。ゴングの素材や形状、設置場所などを各社が試行錯誤してきた。創業時からリピーター機構を得意としてきたオーデマ ピゲは2016年、他社とは異なるまったく新しい解決策を導き出した。開発にあたり、スイス連邦ローザンヌ工科大学と共同でメゾンが製作してきたミニッツリピーターの音を解析。美しい音色を探ることから、スタートした。響き方、強弱、長さなど心地よく美しい音色を決める条件は数多くある。ボリュームも重要な要素の一つだ。小さくて音響的に不利な腕時計のケースで、これらをいかに高い次元で実現させるか? たどり着いた答えが、チタンと銅の合金製の音響板と、それを覆う空洞をもつ裏蓋だった。

これまでムーブメントの外周に取りつけられていたゴングを、新たに開発した音響板に設置。ハンマーが打ったゴングの振動(音)に音響板が共鳴し、さらに裏蓋との間の空洞で増幅されて、周囲に設けた穴から外部へと朗々と音色を広げてくれる。しかも装着したままの方が、より音色は豊かになるという。これを名付けてスーパーソヌリ。音は革新したが、機構の基本は、伝統に則る。ゴングはスチール製、リピーターを調速するガバナーも調整が可能な機械式を採用しているといった具合に。と同時に、機械式ガバナーが発する作動音を軽減する新たな形状を考案し、初採用してもいる。

スーパーソヌリは、2016年にロイヤル オーク コンセプトにトゥールビヨンとクロノグラフとともに初搭載され、その翌年に単独で備わる新ムーブメントが誕生。さらに2018年には、その改良型がロイヤル オークに搭載された。それが、本作だ。豊かで美しい音色で時を告げる複雑機構が、アイコニックに装った。

【関連記事】:誰もが楽しめる「大人ガーリーなウォッチ」